16日目 — 2006.1.11

限界

人間じ〜っと座って待っているにのも限界がある。時計の針が進むたびあと何時間、っていいきかせながら座っていたけれど、いいかげん飽きてきたので、空港探検に出かけることに。といっても、制限区域外にいるのでちょっとしか探検できなかったけれど、展望フロアーとか行ってみて飛行機を上から眺めてみたりした。でもまだ時間があるのよね。お腹が空いてきたので、Mのお母さんが持たせてくれたオレンジを3つパクつく。空港でオレンジむいて食べてる人ってそういないよね。
チャンギ国際空港はうわさどおり、1時間おきくらいに機関銃を持った軍隊が見回りをしています。まあ、安心といえば安心だけれど。

チェックイン

3時過ぎ。12番カウンターに人が集まりだしたので、急いでオレンジの皮を捨てて、カウンターの方に急いだ。一刻も早くチェックインして制限エリアの中に入ってしまいたかった。中に入ったらフリーのインターネットとか座り心地の良さそうな椅子とかあるんだから。
チェックインのカウンターに辿り着く前にまず尋問がある。英語は話せるか? と訊かれ、いつも通り a little と答えたら、日本語の話せる係員のところに誘導された。そして、銃器やはさみ、ナイフなどをもっていなかや、旅行中他の人からものをもらわなかったかなど、いろいろ尋ねられた。ちょっと自分が悪いことをしている気分になる。無事尋問も済んで、チェックインカウンターへ。窓側がいいか、通路側がいいかといういつもの質問の後、預ける荷物はあるかと聞かれたので、ない、と答えた。そうしたら、ランカウイでスルーチェックインしていた荷物の半券を見て、あるじゃないか、ちゃんと申告しないと荷物が置いてきぼりになるぞ、と係員がおっしゃった。う〜ん、そういうことなのね。ここで預ける荷物があるかじゃなくて、飛行機に預ける荷物があるか、ということだったのね。スルーチェックインなんて初めてしたからわからんかったよ。と英語でいいたかったけれど、そんな英語力はないので、お決まりで Sorry. と謝っておいた。

やっぱり暇つぶしはネット

チェックインして、速攻出国審査を済ませて、制限区域内に入った。でネットを見る。まあ、昨日の朝もチェックしたからそんなに見るところないけど、ヒマだから普段巡回していないようなサイトまで徹底的に見て回る。こういうときに、.mac のブックマークは便利だな〜ってつくづく思う。家にいるのと同じブックマークが出先からでもチェックできるなんてやっぱり便利。まあ、その分お金も払ってるんだけどさ。
ところで、チャンギ国際空港の Free Internet は15分でログアウトされるように設定されている。でも深夜だったので利用者が少なく、空いている台もあったので、4回くらい続けてネットしてみた。つまり1時間ね。でも日本語は見られるけど書き込めない。コントロールパネルを開いて設定を変えようにも、ゲストでログインしているから、いじれないようになっている。う〜ん。欲求不満。
日本語が書き込みたいと思って、どうせお金は残っているのだから有料でもいいやと思って探したけれど、第1ターミナルにはネットカフェらしきところが見あたらなかった。それとも見つけられなかっただけかも。
そしてその巡回中に友達の友達の blog で成田山に初詣に行ったという記事を目にする。成田空港から近いよな、って思ったらいきたくなってきた。よし、明日は成田山で初詣をしてから家に帰ろう。確か荷物預かりが成田空港にもあったはず。

検査、検査、検査

そんなことをしていたら4時半になったのでそろそろ搭乗口へと向かった。D44。するとちょうど搭乗手続きが始まったところだった。ラッキー。係の人は5時からだっていってたのに。 そして搭乗手続きと一緒についてくるのが検査。手荷物から始まり(出国の時に検査してるじゃん!)、金属探知器でベルトのバックルがひっかかり、手を挙げて検査。そして今度は靴の中まで調べられる。ジャケットも脱がされ、なにやら、紙切れをこすりつけてそれを機械に通している。なんの検査よ。鳥インフルエンザ? とにかく検査だらけで搭乗ロビーにようやく辿り着いた。しばらく待たされて、飛行機に乗り込む。スカイチームがなんたらかんたらというアナウンスがあったけれど、マイレージカード持っているからいいだろうと思って、さっさと乗り込んでしまった。座席はちょうど羽の付け根。帰りの飛行機は隣はおじさんだった。
おまえはどこから来たんだ、と訊かれ、Japan と答えたら、帰るのか、と訊かれる。そうだ、と答える。仕事か? 休暇か? といつものように訊かれる。正確には休暇ではないんだけれど、面倒なので、休暇だ、と答える。すると何日旅行していたんだ、と訊かれる。16日というとそれは長いといわれる。まあいつもの会話だ。そしておまえはひとりか? と続く。そうだ、ひとりだ。でも最初は友達の家族と一緒だった。親友の結婚式がジョホールであったのだ。そのあとひとりで旅行をしてる、とむちゃくちゃな文法の英語で伝えると、おっさんはそうかそうか、という。そして続けた日本人は書くのは得意だけれど、しゃべれない。それでいいんだ。それでいいんだ。と繰り返された。う〜ん。つまりだな、わたしの英語はむちゃくちゃだけれど、とにかく話せってことだね。むちゃくちゃな英語を話していることを今さらながら実感した旅の最後だった。
ちなみにおっちゃんは、インド人でインドネシアで仕事をしているらしい。そして、これからアメリカのボストンに住んでいる家族の元に帰るらしい。それはいいっすね。といったら、ボストンは寒いから、みたいなことをいった。インドネシアではセーターなんかいらないけど、防寒しないと、みないな感じ(あくまでもフィーリングです)。13時間のフライトだそうだ。それは長い。おっちゃんがんばってね。
ちなみに、機内食を写真に収めていたらおっちゃんは笑っていた。旅行記を書くのだ、といいたかったけれど、旅行記っていう単語が思いつかなくて、話はとぎれてしまったけれど。

成田到着

成田に着いたのは予定よりも30分も早い13時10分。しかもこの飛行機そのままヒューストンへ行くのだけれど、どうやら第2ターミナルからの出発になるらしい。アメリカ行きの乗客はため息混じり。おっちゃんも第2ターミナルへ移動するんだね。
入国審査を済ませ、荷物を受け取って税関へ。税関は結構厳しかった。お一人ですか? から始まって、人からものをもらってないかとかいろいろ訊かれた。余っていたシンガポールドルを日本円に替えて、小田原行きの高速バスの時間を確かめる。次のバスは15時10分、その次が17時10分らしい。17時10分に乗る予定ににして一時預かりに荷物を預け、京成に乗って成田へ。

成田山へ初詣

京成成田から、成田山へは人波を逆らっていくと参道らしきところに到着。しかし途中の橋の前で、中国人らしき青年に紙を見せられて、ここにいくにはどうしたらいいですか? とものすごく不安そうな顔で尋ねられた。そうまわりは中高年だらけで、英語が通じそうな人はいなかった。彼はきっと訊く人もいなくて心細かったのだろう。うむ〜、いつものわたしなら知らない土地だから、といって通り過ぎるのだけれど(実際わからないし)、この旅の最中さんざん人の親切に甘えてきたわたしが、ここで旅人を見捨てるわけにはいかないだろう、と思い、地図のあるところまで連れて行った。紙には「成田署」「成田幼稚園」と書かれていた。しかし、地図を見ていると青年はあるホテルにものすごく反応を示した。とりあえず、そのホテルの場所を別れた。でも、なんか気になりながら、再び成田山へと歩き出した。
成田山へ着くとちょうど奉納の時間らしく、偉いお坊さんがお経を唱え始めるところだった。せっかくだから、とお経を聞いた。正座した足が痛くなったけど。そして、おみくじも引きたかったけど、木の筒を振って出すタイプのおみくじではなかったので引くのを辞めた。やっぱりおみくじはあれじゃないとね。
日も暮れ始めて寒くなってきたので、帰ることにした。途中、甘太郎という大判焼き屋さんに並んで白あんと黒あんの2つを買って歩きながら食べた。
そしてやっぱり道を教えた中国人らしき青年のことが気になったので、もう1度地図を見た。「成田署」「成田幼稚園」は教えた方向とは逆にあった。ああ、やっちゃったよ。下手な親切心を出すから違う道を教えちゃったよ。これじゃあ、迷惑な人だね。わからないときはわからないって言った方が親切なのかもしれないよ。それより、ちゃんと彼の行き先を確かめてから道を教えるんだった。そういえば、旅先で道を教えてくれた人も、どこに行きたいのか、を聞いてきていた。目的地はどこなのか? それを聞くのが先だったね。成田空港行きの列車が来る間、そんなことを思っていた。道を尋ねた青年はちゃんと目指す場所につけたのだろうか。

帰路

空港から17時10分のバスに乗った。このバス4000円。電車で帰ったら2000円ちょっと。倍するけど、座って寝て帰れるし、しかも駅より家に近いところで降ろしてくれるので、帰りはこれに乗って帰ってこようと行く前から決めていた。
バスはガラガラでしかも渋滞にはまったみたいだけれど、ずっと寝ていたのでたいした問題ではなかった。ただひとつ問題があったとすれば、日がとっぷりと暮れたので、バスの降車所から家までがめちゃくちゃ寒かったってことだ。もしかしたら、電車で帰ってきて、タクシーで家まで帰った方が正解だったのかも知れないなあ。舗装が古くなってでこぼこになった川沿いの道をガタゴト音を立てておみやげのいっぱい入ったトランクを引きながらそんなことを思った。空にはランカウイで見たのと同じオリオン座が瞬いていた。

軍隊

銃を持った軍隊が1時間ごとに見回りに来る。

クッキー

小腹が空いたのでランカウイで買ったクッキーを食べる。

旧正月飾り付け

旧正月が近いからか獅子舞の飾り付け。

電光掲示板

搭乗時間はまだまだ。

フリーインターネット

チャンギ国際空港名物、フリーインターネット。15分無料でインターネットができる。

機内食

機内食。朝食

機内食

機内食、昼食は軽くサンドイッチ。

快晴

当たり前だけれど雲の上は快晴。

成田

成田到着。

参道

成田山までの参道。

成田山

成田山に初詣。

甘太郎

並んでいたので食べてみた甘太郎。

高速バス

成田発小田原行き高速バスで家路につく。