ぼやき

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ML115 (G1) のファンを交換する際に消費電力も計測しました。
ML115 のファン交換とチップセット温度(と消費電力)

そのときに BIOS 画面よりも OS を起動したアイドル時の方が消費電力が低く、「CPU の動作クロックを負荷によって動的に変化させ、電圧を下げることによって消費電力が下がっているのでしょうか」と書いたのですが、調べているとこの省電力設定が効いていないようなので、設定してみることにしました。

AMD の省電力技術 Cool’n’Quiet

ML115 の CPU は AMD Athlon 64 3500+ (2.2 GHz) です。負荷に合わせてクロック数を変化させ省エネを図る機能のことを AMD では Cool’n’Quiet と呼んでいて、Windows XP では CUP ドライバをインストールし設定しないと有効にならないようです。
→適当メモ – maple4estry –AMD Athlon64 Cool’n’Quiet を設定する

対応ドライバがインストールされているか確認

上のサイトを見てみると、「マイコンビュータ」を右クリックして「プロパティ」→「ハードウェア」にて「デバイスマネージャ」をクリック。「プロセッサ」の「AMD Athlon(tm) 64 Processor 3500+」を右クリックし「プロパティ」を開き「ドライバの詳細」を見ます。ここで「processor.sys」だと Microsoft 製のドライバなので、Cool’n’Quiet が効かないのだそうです。

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確認してみるとドライバが思いっきり「processor.sys」でした。Cool’n’Quiet を使えば、アイドル時や CPU 使用率が低いときの消費電力がもっと下がる可能性があるということですね。

Cool’n’Quiet を有効にする方法

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ちなみに Cool’n’Quiet を Windows XP で有効にするには「コントロールパネル」の「電源オプション」にて「電源管理」が「最小の電源管理」になっている必要があります。

CUP のクロック数が下がっているかの確認

実際に計測したところによると「processor.sys」のドライバでも CPU 使用率が低いときのほうが電力を使っていないようなので、確認のため CrystalCPUID をインストールして現在の CPU の状態を確認して見ます。

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アイドル状態で 2200.02 MHz なので、CPU の電圧は下がっていないようです。(F9 で更新すると CPU に負荷をかけずにデータを更新できます。)

自動でドライバの更新

ドライバを新しくすればよく、Windows XP (SP3) では AMD のドライバも標準で配布されるようになったようなので、自動更新しました。

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「ドライバの更新」をクリックしてドライバを更新します。Windows XP はサポートが切れていますが、それまでのドライバ等はダウンロードできるようです。

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ドライバの更新が終わり、同じくプロパティから確認してみると、「AmdPPM.sys」がインストールされています。

これでどう変わったかアイドル時の CPU の状態を CrystalCPUID で見てみました。

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おや? クロック数が変わっていません。

手動でドライバ更新

下記のサイトによると、Windows XP (SP3) にて自動でインストールすると、本来ならば「AmdK8.sys」がインストールされるはずのところが、Phenom 用のドライバである「AmdPPM.sys」をインストールしてしまうようです。この状態だと Cool’n’Quiet は有効にならないようです。
→tuedaの日記:WindowsXPでCool ‘n’ Quietが有効にならない><

そこで一度ロールバックし CPU ドライバを元に戻して、AMD のサイトから「AMD Processor Driver Version 1.3.2.0053 for Windows XP and Windows Server 2003 (x86 and x64)」をダウンロードしてきてインストールしました。SP2 用だって書かれているけれど背に腹はかえられません。(今更ダウンロードできるサイトがなかなか見つかりませんでした。)
→AMD:Utility : Processor

「AmdK8.sys」がインストールされているか確認

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インストールし終わると、デバイスマネージャのプロパティにて CPU ドライバが「AmdK8.sys」であることが確認できました。

CrystalCPUID にてクロック数が下がっているか確認

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CrystalCPUID にてアイドル時の CPU の状態を調べてみると 1000.05 MHz とかなりクロック数もダウンしています。Cool’n’Quiet が有効になっているようです。

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そしてこのときの消費電力は 62.6 W! ドライバが processor.sys のときのアイドル時の消費電力は 70 W 程度だったので、約 7 W の節電になっていることがわかります。

Cool’n’Quiet 有効時 CPU 利用率 40 %

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CPU 使用率 40 % でもこれくらいです。CPU ドライバが processor.sys で CPU 利用率 20 % のときと同じ作業をしています。クロック数が 1000.03 MHz にダウンした分 CPU 使用率が上がっています。

2200 MHz × 20 % = 440 MHz
1000 MHz × 40 % = 400 MHz

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この時の消費電力は 69.8 W で、processor.sys の時は 80.3 W だったので、同じ作業をさせても約 10 W の節電効果があります。(ML115 は起動している時はほとんどこの状態。)

Cool’n’Quiet 有効時 CPU 使用率 90 %

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CPU 使用率 90 % のときはきちんと 2200.05 MHz 程度で動作しています。

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このときの消費電力は processor.sys を使っているときと変わりません。

CPU ドライバの違いによる消費電力のまとめ

ドライバが processor.sys と AmdK8.sys のときの消費電力や騒音レベルなどの違いをまとめてみました。

CPU ドライバ CPU 利用率 クロック数 騒音レベル チップセット温度 消費電力
起動前 5 dB 21.2 ℃ 4.6 W
processor.sys BIOS 10 dB 36.8 ℃ 92.5 W
アイドル 2200.02 MHz 9 dB 36.1 ℃ 70.5 W
20 % 2200.08 MHz 11 dB 36.9 ℃ 80.3 W
90 % 2200.00 MHz 10 dB 38.3 ℃ 103 W
AmdPPM.sys アイドル 2200.08 MHz 8 dB 36.3 ℃ 69.5 W
AmdK8.sys
(Cool’n’Quiet 有効時)
BIOS 8 dB 37.9 ℃ 92.7 W
アイドル 1000.05 MHz 9 dB 35.4 ℃ 62.6 W
40 % 1000.03 MHz 8 dB 35.9 ℃ 69.8 W
90 % 2200.05 MHz 10 dB 37.6 ℃ 97.2 W

CPU を目一杯使う作業では消費電力の差は出なかったけれど、軽めの作業をしているときは消費電力がかなり減りました。特に Cool’n’Quiet が有効時(CPU ドライバが AmdK8.sys の時)に CPU 使用率 40 % の状態(processor.sys で 20 % のときと同じ作業をさせている状態)の消費電力が約 10 W 減ったのには驚きました。もっと早く Cool’n’Quiet のことを知っていたらと思います。

また消費電力が下がっているので熱の発生も減ったのか、騒音レベルも全体的に 1 dB 程度下がっています。

さらなる静音化を目指し CPU を Athlon 64 X2 5400+ に交換しました。
ML115のCPUをAMD Athlon 64 X2 5400+に交換し静音化

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