ぼやき

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数日前に話題になったイギリスのキャメロン首相とロシアの女帝エカチェリーナ2世が似ていて、2人は遠縁だったという記事が気になって、家系図を作ってしまったのでアップしておきます。

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日本語で記事になってて目にしたのはロシアの通信社のもの。
→The Voice of Russia:英国の首相はエカチェリーナ大帝の親戚

その後「ザ・スペクテイター」誌が報じたところによれば、キャメロン首相はエカチェリーナ大帝とは三親等の親族であり、間に9世代の違いがあるという。キャメロン首相は英国王ウィルヘルム4世の直系の子孫であるが、その叔父のフレデリック・ルイス皇太子はエカチェリーナ大帝とは三親等の兄弟であった。

上記のように記事にかいてあるのだけれど、なんだか訳がおかしい。三親等って近すぎないか、と思ってそれで元記事を探して読んでみた。
→Spectator Blogs:Exclusive: David Cameron IS related to Catherine the Great

But it does not end there. The Spectator can now reveal that the reason Catherine the Great and our Prime Minister look so similar is because they are related. Quite closely in fact — second cousins, nine generations removed.

It has been well established, and widely reported, that David Cameron is a direct descendant of William IV. Now Mr Steerpike, with the help of professional genealogist Richard Carruthers, has traced that lineage even further. William’s grandfather ‘Poor Fred’ (or Frederick Louis) Prince of Wales, who was the heir apparent to the British throne from 1727 until his death in 1751, was the father of George III, and a second cousin of Catherine the Great.

「三親等の親族であり、間に9世代の違いがあるという。」は「second cousins, nine generations removed.」からを訳していると思われるけれど、「又従兄弟の9世代後の子」という意味だと思います。あと、ロシアの声だとフレデリック・ルイスウイリアム4世の「叔父」と書かれているけれど、「祖父」の間違いですね。ここらへんの間違いは、英語からロシア語、ロシア語から日本語と訳されているうちにおかしくなってしまったんでしょう。

そしてウィリアム4世の祖父にあたるフレデリック・ルイスとエカチェリーナ2世は「second cousin」つまり「又従兄弟」同士と書いてあるのだけれど本当なのか、と思い、調べられる限りで家系図を作ってみたのです。

結果、フレデリック・ルイスとエカチェリーナ2世は血縁関係はありますが又従兄弟ではない、という結果になりました。又従兄弟は祖父母の兄弟の孫という関係であり、フレデリック・ルイスとエカチェリーナ2世は世代がずれてるんですよね。フレデリック・ルイスの祖父であるジョージ1世の父親エルンスト・アウグスト(ハノーファー選帝侯)の姉で、デンマーク=ノルウェーの王フレゼリク3世の王妃であるゾフィー・アマーリエがエカチェリーナ2世の高祖母(祖父の祖母)にあたるのです。

つまりキャメロン首相はエカチェリーナ2世の高祖母の弟の12世代後の子ということになります。

ネットで調べられる限りだから、もしかしたら、フレデリック・ルイスの祖父母とエカチェリーナ2世の祖父母が兄弟姉妹だという可能性も残っているのでしらみつぶしに調べてみました。

エカチェリーナ2世の祖父母はヨハン・ルートヴィヒ1世 (アンハルト=ドルンブルク侯)、クリスティーネ・エレノオーレ・フォン・ツォイッチュ、クリスティアン・アウグスト・フォン・シュレースヴィヒ=ホルシュタイン=ゴットルプ、アルベルティーネ・フリーデリケの4人で、うち3人は兄弟が調べられませんでした。

フレデリック・ルイスの祖父母はジョージ1世ゾフィア・ドロテア・フォン・ブラウンシュヴァイク=リューネブルクヨハン・フリードリヒ (ブランデンブルク=アンスバッハ辺境伯)エレオノーレ・フォン・ザクセン=アイゼナハの4人で、うち兄弟姉妹がわからない人はいません。なのでフレデリック・ルイスの祖父母とエカチェリーナ2世が又従兄弟だったということはないようです。

キャメロン首相とエカチェリーナ2世の似ているところは、鼻の形と目の配置だと思います。その特徴ある鼻の持ち主をさかのぼってみると、デンマーク=ノルウェーの王であるクリスチャン3世に辿り着くのです。それ以上前は絵が残っている絵が写実的でなくて、鼻の形が確認できませんでした。クリスチャン3世の鼻の形の遺伝子ってすごく強いんですね。

調べてるとイギリスの王室ってドイツの血がいろんなところから入ってきてるんですね。そういえば、嫁や婿選定での国内争いを避けるためにドイツの貴族を迎えた、って世界史の授業で習ったような。

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