かっぱ橋道具街

かっぱ橋道具街

大きな鉄のフライパンがほしい。これはここ何ヶ月かのわたしの願いであった。ひとり暮らしのときは、母が嫁入り道具で持ってきた鉄のフライパンを使っていた。少し小さめなので、これで2人前の物をつくると溢れる。ハンバーグなどの焼き物は2度焼かねばならない。1度でできた方が楽じゃないか、と思ったのが今回大きな鉄のフライパンを購入しようと思った大きなきっかけである。

テフロン加工のものは大嫌い。使っているうちにテフロンがはげてくるし、なんていったって予熱ができないのが痛い。なので、鉄のフライパンが長持ちするし、一度油が染み込んで表面に膜ができれば、手入れは至極簡単なのだ。

しかし、かっぱ橋といえどもわたしの好みの鉄のフライパンは売っていない。まず1件目にて鉄のフライパンを見てみるものの、側面のカーブが緩やかで底の平らな部分が少ないのだ。なので大きさは大きくても、焼き料理に使える面積は小さい。そして重い。もっと自分の好みの物があるんじゃないかと、次から次へ店を変えたものの、薄いフライパンはあるものの、底面の面積は少ないのである。

そして偶然入ったお店で「何をお探しですか? お菓子の型なら2階ですよ」と接客された。なぜわたしを見てお菓子の型を探していると思われたのかは謎だけれど、「フライパンです」というと「家庭用ですか? 業務用ですか?」と訊かれ「家庭用です」と答えると、ティファールのフライパンをすすめられた。そこらへんのスーパーで売っているのとは違い、テフロンの焼き付け温度が高い、5段階あるうちの最上級品だ、と。いや、テフロンは、と思いつつ「鉄のフライパンがいいんです」というと、「これなんかいいですよ、側面のカーブが緩やかだから、返しがうまくできるんです」って言われました。ううう、なんか接客されているけれど、全然わたしが求めているものじゃない。「ハンバーグとかを2人前焼きたいんです」といったけれど、「26cmのものなら、魚の切り身が20cmくらいだから、ちょうど使いやすいですよ」といわれる。でも、どうみてもわたしが作るハンバーグ2つはそれには入らないのよ! そして返しが必要な炒め物だったら、中華鍋使うし!

その店員さんといろいろと話してみてわかったことは、わたしは鉄のフライパンがほしいと思ったけれど、わたしが鉄のフライパンに求めているのは焼き料理である。ハンバーグを2人前焼きたいことと、餃子をたくさん焼きたいことである。それは料理人がフライパンに求めているものとは違うことに気がついた。

そして、他を探してみます、といってその店を出たあと、他の店で「餃子鍋」というものを見つけた。平らな分厚い底、まさに餃子を焼くための鍋。そして重い。これは本当に餃子しか焼けないな、と思って、他も見てみると、パエリア鍋どいうのがあった。底が平らだし、素材も鉄だという。これは軽かった。しかし、深さが足りない。ハンバーグは焼けるけれど、餃子は焼けないのである。う〜む。結局かっぱ橋を1往復してみたが、ばっちり理想に合う鍋は売っていないのである。日本でかっぱ橋まできて探し回ってなければ、あきらめがつくというものです。

そんな中、焼き料理、という点に的を絞ると、LODGE(ロッジ) ロジック12インチ スキレット フライパン L10SK3 というアメリカからの輸入品が目に入った。とにかく重いが、側面もほぼ直角であり、底の面積は大きい。重いが、両手で持てる工夫もされている。購入するか、迷った。迷って、迷って、こんな重い物を持ってこれから本屋巡りをするのは不可能と判断して購入は見送った。なんたって蓋も合わせて買ったら全部で 6kg もあるんだから。それに、メーカー品の輸入品ってことは多分、かっぱ橋じゃないどこかのお店でも購入可能なんじゃないかと思ったわけだ。

家に帰ってからさっそく調べてみると、やっぱり売ってました。Amazon でも 楽天でも。そして、餃子がハンバーグがおいしく焼けるといろいろなところのレビューで書いてある。まさにわたしが求めていたものはこれなのかもしれない。ものすごく重いという点を除いては。